休むことの罪悪感を手放すには?

 

 

 

こんにちは。カウンセラーの河野です。

 

 

 

会社で働いていると、

有給休暇をとったり、

休職制度を利用して、

しばらくお休みしたりすることが

ありますよね。

 

 

 

今回は、休むこと(有給休暇、休職、早退など)に

まつわる罪悪感を手放すお話をします。

 

 

 

 

 

●目次

1.休みたい(有給休暇、休職、早退)のに、休めない。

2.背景には、「認知の歪み」がある。

3.受け止め方を変えてみよう。

4.休むことの罪悪感は持たなくていい。

 

 

 

 

 

1.休みたい(有給休暇、休職、早退)のに、休めない。

 

会社での有給休暇などのお休みは、

就労規則など制度上認められてはいますが、

その取得は、とても大変ではないでしょうか。

 

 

 

繁忙期を避けることはもちろん、

休暇願を提出するタイミング、

休んだ時の配慮(何かあった時の対応や引継ぎ、根回し、後でお礼など)、などなど。

 

 

 

有給休暇を取得するためのハードルが

いくつもありますよね。

 

 

 

職場というものは、

制度だけでなく人間関係で成り立っているので、

当然と言えば当然なのかもしれません。

 

 

 

また、法律や職務規程だけでなく、

会社、職場ごとの慣習が、

さまざまにあるかと思います。

 

 

 

私自身、休暇を取得するために、

いつも以上に動いて、前日遅くまで残業して、

やっと次の日に一日休めるような時もありました。

 

 

これだったら、

毎日2時間くらいの残業で働いた方が

時間的にも精神的にもラクなのに

と思うこともありました。

 

 

 

また、

私が休むこと(決してしょっているわけでなく)で、他の方への負担や迷惑を考えて、

申し訳ないなと思ったこともしばしばありました。

 

 

 

まして、休職するといった場合は、

色々な意味で、より大変なのではと推察します。

 

 

 

 

2.背景には、「認知の歪み」がある。

 

 

 

「罪悪感の背景には、美徳と神話がある」が

あるようです。

 

 

 

神話や美徳というのは、

今までの伝統であったり、

本人や社会が「よいこと」と

思い込んでいること(=信念)です。

 

 

 

会社において「よしとされる」こととして、

 

例えば、

  • 残業時間が長いこと
  • 睡眠時間が短いこと
  • 早くから職場にいる
  • 休まず働くこと
  • 長期間・長時間働くこと

 

 

 

このように、

職場には、暗黙のうちに「よしとされる」ことや推奨されること、つまり、美徳があるかと思います。

 

 

 

この「よしとされる」ことの延長線上には、

期待される仕事の成果があります。

 

 

 

ただし、仕事の成果いうのは、仕事内容や環境に

よって、その定義が微妙なものです。

 

 

 

だから、成果主義が根付くまでには、

成果主義が大事と言いつつも、

成果が不明な仕事や終わりが見えない仕事に

対しては、できる限りやった・全力でやったことの証(あかし)になるのは、時間をできる限りかけたということくらいかもしれません。

 

 

 

特に私は、

そのくらい自分に自信がなかったです。

 

 

 

3.受け止め方を変えてみよう。

 

 

 

休むことに罪悪感を持っているのは、

仕事や職場に対して、真摯に向き合っているから

とも言えますよね。

 

 

 

また、

組織への所属感や愛着、

上司や同僚への配慮もあるのだと

思います。

 

 

 

短期的には、

直近の締め切りを守ること、

担当する仕事の精度を上げることなど、

もちろん重要です。

 

 

 

ですが、長期的に見ると、

よりよく働くためには、

休むことが重要になります。

 

 

 

休むことは、

一時的に避難するようなもので、

逃げではないのです。

 

 

 

さらに、心身の調子が良くない時は、

休職や休職の延長が必要な場合もあるでしょう。

 

 

 

でも、そんな時、

上司や他の同僚が自分をどう思っているのかを

気にして、周囲に迷惑や負担をかけることを心配して遠慮する。

 

 

 

そういうことがあるのではないでしょうか。

 

 

 

でも、これまでのように、

自分を責めるような生き方や働き方のために、

心身の調子がわるくなってしまったり、

休む必要がある状態にまで至ってしまった部分も

あるのではないでしょうか。

 

 

 

ここでは、挽回しようとか、克服しようと

取り返そうとすると、余計苦しくなります。

 

 

 

あえて、いったん立ち止まってみることが

必要なのではないでしょうか。

 

 

 

だから、

働けないということに罪悪感を

抱くことはないのです。

 

 

 

また、

会社で認められた権利を使うことに

罪悪感はいらないし、

休むことは、甘えではないのです。

 

 

 

まずは回復することを優先しましょう。

 

 

 

ゆっくり休むことで、

心身を回復させることが第一です。

 

 

 

自分を責めてみても、

他の人と比較してみても、

回復するわけではありませんよね。

 

 

 

そして、

自分を責める思考や

受け止め方を

変えてみましょう。

 

 

 

きっと、

しっかりとお仕事をしようという真面目で

全てしっかりやらなければと思ってしまうような

完璧主義の傾向もあったのかもしれません。

 

 

 

その結果、今現在、

その強迫的・完璧主義的な思考が行き過ぎてしまい、あれもこれもしっかりやらなければ

できない自分はダメだとか、

自分を責める方向にいってしまったのでは

ないでしょうか。

 

 

 

繰り返しますが、

会社で認められている休暇は

従業員の権利なので、

罪悪感は抱く必要はありません。

 

 

 

そして、

しばらく働けないということに対して、

罪悪感を抱く必要はありません。

 

 

 

働いている会社は、

それなりの規模の組織であり、

そこで働く社員は、自立・自律した大人です。

 

 

 

自分が何でも全てをやらなければならない段階から、組織や周囲の方々に信頼して任せること、

そして、委ねることが必要な段階に来たのかもしれません。

 

 

 

 

4.休むことの罪悪感は持たなくていい。

 

このように、

会社を休むことに罪悪感をもってしまう時は、

受け止め方を変えてみることです。

 

 

 

仕事ができないダメな自分、

至らない自分は休んではいけないと

いうような自分を

責めるような思考を変えて、

長期的な視点で、自分にも配慮するような思考や働き方に改めてみましょう。

 

 

 

「休まず働かなければならない」、

「長時間働くことがよいことだ」という

考え方よりも、

「より生産的で活き活きとした働き方ができるように休む」というふうに、

強迫的・完璧主義的な思考を改めてみましょう。

 

 

 

このように思考を修正することが、

休むことの罪悪感を手放して、

責めない自分になるための一歩なんですね。